
おそうじ本舗は、無店舗・未経験から独立を目指せるフランチャイズです。
自己資金300万円なら「加盟できるか」だけで決めるのは早いでしょう。
現在の基本初期費用は391万8,000円(税抜)。
平均月商は約107万円ですが、これはオーナーの手取りではありません。
脱サラ後に事業を続けるには、開業費用だけでなく、手元に残す運転資金や生活資金、毎月の固定費、開業後の集客まで一緒に見る必要があります。
私は25年以上、さまざまな業種のフランチャイズを調査してきました。
独立希望者の融資支援にも数多く携わり、これまで何百人もの融資成立を支援しています。
その経験からも、フランチャイズの資金計画は「いくら借りられるか」だけでは判断しません。
この記事では、おそうじ本舗の公式情報をもとに、自己資金300万円前後の未経験者が、開業後も事業と生活を続けられるかという視点から加盟条件を整理します。
自己資金300万円でおそうじ本舗を開業できる?

結論からいうと、自己資金300万円だけでは、現在公表されている基本初期費用には届きません。
融資を利用して開業する方法はありますが、見るべきなのは不足額だけではありません。
初期費用を払ったあとに、いくら手元へ残せるかまでが資金計画です。
自己資金300万円だけで加盟判断しない
おそうじ本舗の基本初期費用は391万8,000円(税抜)、税込では430万9,800円です。
自己資金300万円との差は、税込ベースで130万9,800円あります。
自己資金300万円だけで基本初期費用を全額支払うことはできません。
公式サイトでは、独立開業する人の約8割以上が金融機関から借り入れを利用していると案内しています。
創業計画書などの融資手続きについて、本部のサポートも用意されています。
自己資金300万円でも融資を組み合わせて加盟を検討する余地はあります。
「不足する約131万円だけ借りればよい」と先に決めるのは避けたいところです。
私自身、フランチャイズ業界で脱サラ希望者の融資支援に数多く携わってきました。
自己資金だけですべての開業費用をまかなう人ばかりではありません。
実際に何百人もの融資成立を支援してきた経験から見ると、重要なのは借入額そのものより、初期費用を支払ったあとに運転資金と生活資金を残せるかです。
加盟できる資金と続けられる資金は別
フランチャイズを調査するとき、私は「加盟するためのお金」と「加盟後に続けるためのお金」を分けて見ます。
おそうじ本舗では、開業後もロイヤリティや広告分担金、情報システム使用料などの固定費が毎月発生します。
開業直後に売上が想定を下回っても、こうした支払いは続きます。
公表されている平均月商107万円も、開業半年以上の店舗を対象にした数字です。
資金は大きく3つに分けると整理しやすくなります。
- 加盟・開業時に支払う初期費用
- 開業後の固定費や車両費などを支える運転資金
- 売上が安定するまでの生活資金
私が融資支援をするときも、借入可能額だけを見ることはありませんでした。
自己資金、初期費用、開業後に残る現金、生活費、毎月の返済額を並べて、事業が回るかを見ます。
「契約できるだけの資金がある」と「経営を続けられる」は別の話です。
脱サラ前に生活資金も分けて確保する
会社員から独立すると、事業の支出と家計の支出が同時に動き始めます。
家賃や住宅ローン、食費、水道光熱費に加え、退職後は住民税や健康保険なども家計から支払うことになります。
FPの視点で私が先に分けたいのは、事業用のお金と生活用のお金です。
例えば、開業用口座に100万円残っていても、その100万円を家族の生活費にも使う予定なら、事業だけに使える資金は100万円ではありません。
自己資金300万円という一つの数字ではなく、
- 開業費に使う金額
- 開業後の事業資金
- 退職後の生活資金
まで分けます。
会社を辞めるかどうかは、この3つを並べてから考えるほうが現実的です。
おそうじ本舗の開業資金と毎月かかる費用

加盟金だけを見ても、必要資金の全体像は分かりません。
おそうじ本舗では研修、機材、システム、販促などを含む初期費用に加え、開業後も本部への固定納入金や車両関連費などが発生します。
加盟金・研修費など初期費用の内訳
2026年9月に公式の「開業資金・収支モデル」ページで確認できる基本初期費用は次のとおりです。
| 項目 | 金額(税抜) | 主な内容 |
|---|---|---|
| 加盟金 | 300,000円 | 商標使用・事業ノウハウの開示 |
| 開業サポート費 | 200,000円 | 開業時のサポート |
| 初期研修開業準備費 | 1,000,000円 | 研修・HP制作など |
| 初期セット | 1,600,000円 | 開業時に必要な器材一式 |
| おそうじキット | 300,000円 | 洗剤などの清掃器材 |
| システム導入費 | 250,000円 | 財務管理などのシステム |
| オープン販促費 | 160,000円 | チラシなどの初期販促 |
| フリーダイヤル初期費用 | 3,000円 | フリーダイヤル取得 |
| A4プリンターセット | 105,000円 | プリンター機材 |
| 合計 | 3,918,000円 | 税込4,309,800円 |
出典:おそうじ本舗公式「ハウスクリーニングの開業ガイド 開業方法・開業資金・収支モデル」/2026年9月確認。
公式ページでは、別途費用が発生する場合があるとも記載されています。
ネット上には200万円台、300万円台前半とする古い記事もありますが、加盟条件は改定されます。
契約を検討する時点の公式募集要項を基準にするのが基本です。
ロイヤリティ・広告費など月額費用
開業後、本部へ毎月支払う費用も資金計画に入れます。
現在公式サイトに掲載されている金額は次のとおりです。
| 項目 | 月額(税抜) |
|---|---|
| ロイヤリティ | 100,000円 |
| 広告分担金 | 40,000円 |
| 情報システム使用料 | 20,000円 |
| タブレット端末使用料 | 4,950円 |
| サポート・アカウント管理費 | 1,500円 |
| サポート保守料 | 4,000円 |
| 合計 | 170,450円 |
合計は税込187,495円です。
出典:おそうじ本舗公式「ハウスクリーニングの開業ガイド 開業方法・開業資金・収支モデル」/2026年9月確認。
ここで見たいのは、平均月商107万円との単純比較ではありません。
開業直後の売上が30万円、50万円だったとしても、本部への固定納入金は発生します。
収支表では、平均売上より先に売上が低い月でも固定費と生活費を支払えるかを置いてみてください。
開業資金以外に必要な費用も確認する
391万8,000円は、すべての開業・運営費を含む金額ではありません。
現場へ機材を運ぶ車両も必要です。公式サイトでは指定車両の新車リースとして、月額30,100円〜40,100円(税抜)が掲載されています。
車両保険やオプションは含まれません。
おそうじ本舗専用の損害保険は年額44,740円、免責0円と案内されています。
実際の運営では、このほかにも燃料費、駐車場代、消耗品の補充費などが考えられます。
資金表は少なくとも、
基本初期費用/毎月の本部費用/車両などの別途費用/日常の事業経費
に分けて作ると全体像が見えます。
「391.8万円を用意すれば資金準備は終了」ではありません。
自己資金300万円なら開業後に残る資金も確認
自己資金300万円の場合、初期費用の不足額だけを借りる方法が最適とは限りません。
私がこれまで融資を支援してきた脱サラ希望者でも、自己資金だけで開業する人ばかりではありませんでした。
金融機関から融資を受け、自己資金と組み合わせてスタートするケースも数多くあります。
過去には旧・国民生活金融公庫を含む創業融資の支援にも携わり、これまで何百人もの融資成立を支援してきました。
ただし、当時の融資実務と現在の日本政策金融公庫の審査条件は同じとは限りません。現在の融資額や条件は、金融機関が個別の事業計画や返済能力などを踏まえて判断します。
そのうえで、私が資金計画を見る順番は変わりません。
- 自己資金はいくらあるか
- 初期費用はいくら必要か
- 開業後に現金はいくら残るか
- 当面の生活費はいくら必要か
- 毎月の返済額はいくらになるか
例えば、自己資金をほぼ使い切って開業できても、翌月から本部固定費、車両費、燃料費などの支払いが始まります。
融資額を大きくしすぎれば返済負担も増えます。
「いくら借りられるか」ではなく、「売上が予定を下回っても何か月資金が回るか」まで見る。
これは、私が融資を伴うFC開業を見るときに重視してきたポイントです。
開業資金や融資、希望エリアの条件は人によって異なります。
具体的な費用や開業条件は、無料説明会で確認できます。
おそうじ本舗の平均月商とオーナー収入の違い

おそうじ本舗は平均月商約107万円を公表しています。
107万円はオーナーの給与でも手取りでもありません。平均値の対象条件、事業経費、税・社会保険まで分けて読む必要があります。
おそうじ本舗が公表する平均月商を確認
公式が掲載している平均月商は約107万円です。
数字だけでなく、集計条件も見ておきます。
- 対象:開業半年以上の1,548店舗
- 集計期間:2023年10月〜2024年9月
- 指標:月商の平均
- 売上保証:なし
特に注意したいのが「開業半年以上」という条件です。
開業したばかりの店舗まで含めた全店平均ではありません。
「会社を辞めて開業すれば月107万円売れる」という意味にはなりません。
全国店舗数について別の公式ページには時点付きの数字も掲載されていますが、加盟判断では全国店舗数そのものより、開業予定地域に現在どの程度の既存店があるかを見るほうが実務的です。
平均月商はオーナーの手取りではない
月商とは、顧客に提供したサービスの売上高です。
ここから事業にかかった経費を差し引くと、事業上の利益が見えてきます。その後、個人の状況に応じて所得税・住民税・社会保険なども家計へ影響します。
整理すると、次の3段階です。
| 段階 | 意味 |
|---|---|
| 月商・売上 | 顧客から得た売上の総額 |
| 事業上の利益 | 売上から必要経費を差し引いた金額 |
| 家計上の手残り | 税・社会保険・生活費なども考慮したお金 |
つまり、
平均月商107万円 ≠ オーナーの月収107万円 ≠ 手取り107万円
です。
「平均年商約1,284万円」という数字も同じで、年収そのものではありません。
公式も平均月商について、売上を保証する数字ではないとしています。
売上から差し引く費用を整理して考える
売上から差し引かれる代表的な支出を並べると、月商と手残りの違いが分かりやすくなります。
売上
↓
本部への固定納入金
↓
洗剤・消耗品などの原価
↓
車両・燃料・駐車場などの移動費
↓
広告・営業などの事業経費
↓
事業上の利益
ここから税や社会保険なども関係するため、事業上の利益と家計で自由に使える金額も同じではありません。
公式の収支モデルも、売上や利益を保証する数字ではなく、参考資料として掲載されています。
ネット上の「おそうじ本舗オーナーの年収○万円」という数字より、自分の固定費・車両費・借入返済を入れた収支表を優先したほうが実用的です。
FC業界25年以上の視点で売上数字を見る
25年以上さまざまなFCを調査してきましたが、私が本部の売上実績を見るときは、金額の大きさから入りません。
見る順番は、おおむね次のとおりです。
- 母集団:何店舗を対象にしているか
- 除外条件:開業直後など対象外の店舗はないか
- 期間:年間を通じた数字か
- 売上と利益:公表されているのはどちらか
- 固定費:売上が低くても発生する支出はいくらか
- 集客条件:本部紹介と加盟店自身の営業をどう組み合わせる前提か
おそうじ本舗なら、107万円という数字より先に「開業半年以上1,548店舗の平均」という条件を見ます。
そのうえで私なら説明会で、平均より下の店舗がどの程度あるのか、希望する地域ではどうなのかを聞きます。
平均額を見る→自分を当てはめる、ではなく、平均の中身を見る→自分の条件と比べる。
FC本部の数字を見るときは、この順番を崩さないようにしています。
未経験からおそうじ本舗で独立するときの注意点

おそうじ本舗では未経験者向けの研修と開業後の支援が用意されています。
ただし、「未経験から始められる」と「経営も簡単」は別です。清掃技術だけでなく、営業や資金管理まで自分の仕事になります。
おそうじ本舗の研修で学べる内容を確認
現在の公式サイトでは、開業前に20日間の集中研修を実施すると案内しています。再研修も無料です。
研修は大きく3つに分かれます。
- 技術研修:洗剤・機材の使い分けや清掃技術
- サービス研修:礼節、電話対応、接客、アフターフォロー
- 経営者育成研修:事業計画や販売促進など
修了審査もあり、開業後には条件付きでスーパーバイザーによる支援なども案内されています。
研修を見るときは、清掃技術だけでなく、営業・販売促進・資金管理のどこまで学び、開業後に何を自分で補うのかを分けて考えます。
清掃技術とフランチャイズ経営は別の力
独立後は、清掃をする「作業者」であると同時に「経営者」です。
例えば、1人で始めるなら次の仕事も発生します。
- 顧客を獲得する
- リピーターを増やす
- 予約を調整する
- 経費と利益を管理する
- クレームへ対応する
- 税金や資金繰りを管理する
清掃技術が高くても、仕事が取れなければ売上は生まれません。
反対に、受注が増えても経費を把握していなければ「売れているのにお金が残らない」という状態もあり得ます。
未経験かどうかだけで適性を決めるより、技術と経営の両方を学び続けられるかを見るほうが、実際の仕事内容に近いでしょう。
脱サラ後は営業・集客・資金管理も必要
会社員時代は、営業・経理・広告・顧客対応を複数の部署で分担していた人もいるでしょう。
独立すると、その多くを自分で担当します。
清掃現場へ行く以外にも、顧客への連絡、予約管理、チラシなどの販促、売上管理、経費精算、納税の準備まで仕事に含まれます。
おそうじ本舗では、本部による顧客紹介や集客支援なども用意されています。
とはいえ、本部が経営そのものを代行するわけではありません。
「会社員を辞めれば自由に働ける」という面だけでなく、自分で判断する仕事が増えることも脱サラ前に想定しておきたい部分です。
おそうじ本舗の仕事紹介と自力集客の違い

おそうじ本舗には、本部が集客した顧客を加盟店へ紹介する仕組みがあります。
全国の紹介実績は約22万件ですが、各店舗へ一定件数が配られる制度ではありません。本部紹介と自力集客を分けて考えます。
本部の顧客紹介制度で確認するポイント
公式サイトでは、本部から加盟店への顧客紹介件数を全国約22万件と掲載しています。
テレビCM、Web広告、企業との提携など、本部が行う集客を利用できることは、個人でゼロから知名度を作る場合との違いです。
22万件は全国の合計です。
公式にも「案件紹介を保証するものではありません」と明記されています。
加盟前に知りたいのは全国総数より、
- 希望地域ではどの程度の問い合わせがあるのか
- 既存加盟店は何店舗あるのか
- どのような条件で案件が紹介されるのか
という自分の商圏に関する情報です。
本部からの紹介案件は売上保証ではない
「年間約22万件」と聞くと、仕事が安定して配られるように感じるかもしれません。
しかし、
全国の紹介件数
と
自分の店舗に入る案件数
と
その案件から得られる売上・利益
はすべて別です。
公式のFAQでも、案件紹介を保証するものではないと案内されています。
収支表に「本部から毎月○万円入る」と固定売上として置くのは避けたほうがよいでしょう。
説明会では、「この地域ではどの程度の紹介実績があるのか」を全国平均とは切り離して聞くと、自分の収支表へ落とし込みやすくなります。
自分で営業・集客する必要性も確認する
おそうじ本舗本部も、地域集客やリピーター獲得などの営業活動について案内しています。
公式の「やめました」を扱う記事でも、売上不振の一因として、本部からの仕事紹介だけに頼り、自ら営業活動を行わないケースに触れています。
本部紹介は便利な仕組みですが、私は「営業しなくてよい制度」とは読みません。
むしろ、
本部の集客力を使いながら、自分でも地域の顧客を増やせるか
という視点で見ます。
営業が得意である必要はありません。
「本部から連絡が来るまで待つ」という働き方を想定しているなら、加盟前に仕事内容をもう一度具体化したほうがよいでしょう。
おそうじ本舗の失敗を避ける4つの確認点

ここでは前章までの数字を繰り返すのではなく、加盟判断で「どう使い間違えないか」に絞ります。
以下は特定オーナーの実体験ではなく、公開されている条件から考えられる判断上の注意点です。
平均売上だけで収支を判断しない
避けたいのは、平均月商107万円をそのまま1年目の売上予測に置くことです。
107万円は開業半年以上の1,548店舗の平均であり、開業直後を含む全店舗の数字ではありません。
収支表には平均値だけでなく、
- 計画どおりの売上
- 計画を下回った売上
の両方を置いてみてください。
私なら、平均月商より先に「売上が低い月でも月額170,450円(税抜)の本部固定納入金と生活費を払えるか」を見ます。
平均値は自分の売上予測として使うより、本部へ追加質問する入口として使います。
開業費用に自己資金を使い切らない
もう一つ避けたいのが、不足する初期費用だけ借りて、自己資金をほぼ使い切る計画です。
自己資金300万円では、税込基本初期費用430万9,800円に約131万円届きません。
そこで約131万円だけ融資を受ければ、契約資金は計算上そろいます。
しかし、融資支援を何百人と行ってきた経験からも、私はここで資金計画を終わらせません。
開業後には本部固定費、車両費、燃料費などが続くからです。
一方で、借入を増やせば返済額も増えます。
開業時の支払額・開業後の現預金・毎月返済額
を一つの表にして、資金がどこまで持つかを見るのが基本です。
本部紹介だけで収支計画を立てない
年間約22万件の紹介実績を、自分の店舗の固定売上として扱わないことも重要です。
全国件数を店舗数で単純に割って「自分には月○件」と計算しても、実際の紹介件数は地域や時期などによって異なります。
公式も案件紹介を保証していません。
収支計画を作るなら、
本部紹介が想定より少なかった月に、自分でどのように売上を作るか
まで用意しておきたいところです。
地域への販促、既存顧客への案内、リピーター獲得など、本部以外の集客経路も収支計画とセットで考えます。
契約期間・解約条件・撤退費用を確認する
加盟前は「どう始めるか」に目が向きますが、「どうやめるか」も契約前に読む項目です。
少なくとも書面で見たいのは、
- 契約期間
- 更新条件
- 中途解約条件
- 違約金の有無と算定方法
- 契約終了後の制約
です。
契約条件は変更される可能性があるため、中途解約時の具体的な負担や契約終了後の条件は、実際に提示される最新の契約書・説明資料を基準にしてください。
フランチャイズは「入る条件」だけでなく、想定どおりにいかなかった場合の出口条件まで読んでから判断します。
「やめました」「廃業率」の情報はどう見る?

「おそうじ本舗 やめました」「廃業率」と検索すると、不安になる情報も出てきます。
契約終了と経営失敗は同じ意味ではありません。
公式情報、匿名の体験談、確認できない数値を分けて読みます。
おそうじ本舗が公表する撤退理由を確認
おそうじ本舗は公式サイトで、フランチャイズをやめる理由についても取り上げています。
そこでは、営業量不足などによる売上不振に加え、病気などの事情や、長期間営業したオーナーの引退・世代交代も紹介されています。
つまり、
「やめた店舗がある=すべて経営に失敗した」
とはいえません。
反対に、公式サイトに掲載されている成功オーナーだけを見て、自分も同じ結果になると考えるのも早いでしょう。
「何店舗やめたか」だけでなく、なぜ契約を終了したのかまで分けて見ないと実態を読み違えます。
廃業率は公開データの有無から判断する
2026年9月時点で今回確認したおそうじ本舗の公式Web情報では、チェーン全体の正確な「廃業率○%」という数値は確認できませんでした。
そのため、出典が示されていないブログやSNSの「廃業率○%」を、そのまま事実として使うのは避けます。
廃業状況が気になるなら、説明会で次のような数字を聞く方法があります。
- 直近数年間の契約終了店舗数
- 契約終了の主な理由
- 加盟継続年数
- 開業後早期に終了した店舗の有無や傾向
公開されていない数字は、こちらで推測して埋めるより、「公開情報では分からない」と切り分けるほうが加盟判断には役立ちます。
成功談・失敗談のどちらかだけで決めない
ネットには「大きく売上を伸ばした」という話もあれば、「思うように稼げなかった」という話もあります。
体験談自体は参考になりますが、条件をそろえないと比較できません。
私はFCの体験談を見るとき、少なくとも次の条件を合わせます。
- 開業地域
- 開業からの年数
- 1人運営か複数人運営か
- 営業経験
- 自力集客の量
- 初期資金や借入状況
公式のオーナーストーリーに掲載される実績も個別事例です。
「成功した人がいる」「失敗した人がいる」だけで結論を出さず、その人と自分の条件がどこまで似ているかを見ます。
脱サラ・未経験者のおそうじ本舗加盟判断基準

ここまで読んでも迷う場合は、資金・集客・商圏・生活の4方向から自分の条件へ置き換えてみてください。
「向いている・向いていない」を感覚ではなく、YES/NOで整理できます。
開業後に運転資金と生活資金を残せるか
資金面は、次の項目でチェックできます。
| 確認項目 | YES/NO | NOなら再検討すること |
|---|---|---|
| 税込約430.9万円の基本初期費用の調達方法が決まっている | □ | 自己資金と融資の組み方 |
| 開業後の事業資金を別に考えている | □ | 固定費・車両費など |
| 退職後の生活資金を事業資金と分けている | □ | 家計の月額支出 |
| 融資利用時の月返済額を把握している | □ | 借入額・返済期間 |
| 売上が計画を下回っても資金が残る | □ | 売上低迷時の資金繰り |
私は融資を支援するときも、「借りられるか」だけで終わらせませんでした。
融資後にいくら残り、毎月いくら返し、売上が少なくてもどれだけ耐えられるか。
ここまで見て初めて、開業後の資金計画になります。
本部任せにせず自分でも集客できるか
営業・集客についても、自分の行動に置き換えて考えます。
- チラシなど地道な販促を続けられる
- 地域の事業者へ自分から働きかけられる
- 一度利用した顧客との関係を継続できる
- 本部紹介が少ない時期にも動ける
このような考え方ができる人は、本部のブランドや紹介制度を「使える資源」として活用しやすいでしょう。
一方、
「FCに入れば営業しなくても本部が仕事をくれる」
という前提なら慎重に考えたほうがよいです。
公式も加盟店自身の営業活動やリピーター獲得の重要性に言及しています。
開業予定地域の商圏と既存店を確認したか
全国平均の月商が分かっても、自分が開業する地域の売上までは分かりません。
商圏では、例えば次の点を見ます。
- 周辺の世帯数
- 戸建て・集合住宅の構成
- 他の清掃事業者
- 近隣のおそうじ本舗
- 希望地域の本部紹介状況
- 開業エリアの設定条件
おそうじ本舗公式も、説明会で加盟検討エリアの売上状況や地域情報を案内するとしています。
全国平均107万円より、自分の候補地域ではどうなのかを聞くほうが実際の判断には役立ちます。
説明会で売上・費用・紹介案件を確認する
私なら説明会で「儲かりますか?」とは聞きません。
聞きたいのは、自分の収支表へ入れられる具体的な条件です。
例えば次の6点です。
- 平均月商107万円の売上分布はどうなっているか
- 希望地域の売上実績はどの程度か
- 希望地域では本部紹介案件がどの程度あるか
- 近隣のおそうじ本舗は何店舗あるか
- 初期費用以外に別途必要な費用は何か
- 中途解約時の条件や費用はどうなっているか
おそうじ本舗の説明会では、開業資金・収益モデルや希望地域の開業状況などを案内するとしています。
その場で結論を出す必要はありません。
資料を持ち帰り、自分の自己資金・生活費・借入返済額を入れた収支表に直してから検討する。
私はこの順番でFCの条件を見ます。
まだ加盟を決めていなくても参加できます。退職や契約を決める前に、費用・融資・商圏の疑問を整理しておくと安心です。
【Q&A】おそうじ本舗加盟前のよくある質問

本文では資金・収益・集客を中心に整理しました。
ここでは、退職前の説明会参加、融資、車両、口コミなど、加盟を具体的に考え始めた段階で残りやすい疑問をまとめます。
Q. 会社を辞める前に説明会へ参加できますか?
A. 退職を決める前の情報収集段階でも説明会を利用できます。
公式サイトでは、加盟するかまだ検討中の人や、ハウスクリーニング業界について知りたい段階の人も申し込める無料説明会を案内しています。対面だけでなくオンライン参加も可能です。
自己資金300万円前後で脱サラを検討しているなら、退職してから費用や商圏を調べるより、在職中に情報を集めたほうが選択肢を残せます。
Q. 自己資金が不足する場合は融資を利用できますか?
A. 金融機関からの融資を利用して開業する方法があります。
おそうじ本舗公式では、独立開業する人の約8割以上が金融機関から借り入れをしていると案内しています。
創業計画書などの資料作成について本部のサポートがあります。
私もこれまで、フランチャイズで独立する脱サラ希望者の融資支援に数多く携わり、何百人もの融資成立を支援してきました。
自己資金だけで全額を用意する人ばかりではありません。
融資の可否や借入額は個人ごとの審査結果によります。
過去の融資実務と現在の日本政策金融公庫などの制度も同一ではありません。
自己資金300万円の場合も「不足する約131万円だけ借りる」と先に決めず、開業後に残す事業資金・生活資金・毎月の返済額まで含めて相談するのが基本です。
Q. 開業用の車両は自分で用意する必要がありますか?
A. 業務に使う車両は必要です。公式では指定車両のリースも案内されています。
現在の公式ページでは、新車リース価格として月額30,100円〜40,100円(税抜)が掲載されています。
車両保険やオプションは含まれていません。
車両を購入する場合は担当者への相談が案内されています。
すでに車を所有している場合も、使用できる条件を本部へ確認してから資金計画へ入れるのが確実です。
Q. 「おそうじ本舗はやばい」という口コミは信じていい?
A. 「やばい」という言葉だけで加盟の良し悪しを決めるのは避けたほうがよいでしょう。
同じ「やばい」でも、売上への不満、固定費、営業量、体力面など、書き手によって意味が違います。
口コミを見るときは、
- 何に不満があるのか
- どの地域で開業したのか
- 自力集客をしていたのか
- 開業から何年目なのか
- 数字に出典があるのか
まで分けて読みます。
そのうえで、現在確認できる基本初期費用391万8,000円(税抜)、本部固定納入金170,450円(税抜)、平均月商約107万円の集計条件、案件紹介は保証されないという公式情報と照らし合わせます。
感情の強い言葉より、その人の条件が自分と近いかどうかのほうが判断材料になります。
まとめ

おそうじ本舗には未経験者向けの研修や本部の顧客紹介制度があります。
それだけで売上や所得が保証されるわけではありません。
自己資金300万円なら、契約できるかだけでなく、開業後の資金と集客まで考える必要があります。
記事の重要ポイント
この記事で押さえておきたいのは3点です。
- 加盟できる資金と、続けられる資金は別
- 平均月商と、オーナーの利益・手残りは別
- 本部からの仕事紹介と、自分で行う集客は別
現在の基本初期費用は391万8,000円(税抜)、税込430万9,800円です。
自己資金300万円だけでは基本初期費用に届きませんが、公式では独立開業する人の約8割以上が金融機関から借り入れを利用しているとしています。
融資を利用すること自体は珍しいことではありません。
私自身もFC業界で何百人もの融資成立を支援してきましたが、そこで見るのは「借りられるか」より、借りたあとに資金が回るかです。
平均月商約107万円も、開業半年以上の1,548店舗を対象にした売上平均で、手取り額ではありません。
本部紹介も全国約22万件の実績がありますが、個別店舗への紹介件数や売上を保証する数字ではありません。
それぞれ意味の違う数字として読むことが必要です。
迷ったときの判断基準と次の行動
自己資金300万円前後で脱サラを考えているなら、次の5項目を自分の数字に置き換えてみてください。
- 初期費用を準備したあとに事業資金を残せるか
- 売上が安定するまでの生活資金を別に持てるか
- 平均月商107万円を手取りだと思っていないか
- 本部紹介だけでなく自分でも顧客を増やせるか
- 希望する地域の既存店・需要・紹介状況を調べたか
1つでも数字にできない項目があれば、退職や加盟契約を先に進めるより、その情報を埋めるところから始めます。
おそうじ本舗では、加盟をまだ検討している段階でも無料の説明会を利用でき、希望地域の開業状況や収益モデルなどの説明を受けられます。
「自己資金300万円で始められるか」だけではなく、「開業したあとも事業と生活を続けられる資金計画になっているか」。
何百人もの独立希望者の融資支援に携わってきた経験からも、私はここまで数字にしてから加盟を判断します。